倣い旋盤は普通旋盤のベッドの脇に倣い装置がついて倣い装置の形に合わせて削っていきます。
左側の写真が倣い旋盤の全体の様子です。(汚れていてすいません)
右側の写真の場合では、赤い三角の変わりに倣い棒をつけてマスターと同じテーパー加工をする事ができます。
加工の仕組みとしては、X軸Z軸共にハンドルのギアを外しフリーにし油圧によってマスターに倣い棒を押し付けながらマスターに添わせて加工をします。
実際、私も倣い装置を使って機械が動いているのを見た事がありませんが、加工精度的にもあまり良くなかったらしいです。今では考えられませんが、当社にいる職人さん曰く、「最後はマスターにダイヤルゲージを付けて針が動かないように削った」と言っていました。
やはり、昔の職人さんの腕には関心させられます。
皆さん、倣い旋盤なんて見た事がないと思います。
なんで見た事が無いかもう解りますよね?NC旋盤が登場したからです。
NC旋盤で、テーパー加工、R加工なんでも出来ますからね。
当社でも倣い旋盤は、油圧装置、倣い装置を外して普通旋盤として使ってますもん。
唯一倣い装置が付いている旋盤も写真のように埃まみれですからね(苦笑)
木工用ではまだ倣い旋盤を使っているらしいですね。
もし使用するとすれば、量産品の型物(鋳造)の荒取りくらいには使えますかね。
時間が有ったら倉庫から油圧装置を持ってきて取り付け、実際に倣い装置を使って動かし動画をUPできたらと思っています。