現場たたき上げ技術者の機械工学 [MECHANICAL ENGINEERING]

正面旋盤、違いはチャックと面盤!!

正面旋盤とは、普通旋盤のチャックの変わりに面盤を取り付けた物で旋盤に比べ大きな径を加工できるようにベッドの振りを長くしたものです。
普通旋盤に比べ加工の用途も正面削りに特化した工作機械です。工夫次第で大物のバルブボディの内径も加工できたりしますね。

 

20160826_01_正面旋盤-1    20160826_01_正面旋盤-2

正面旋盤                            面盤

 

当社では何十年も前に1800mm位のピストンリングを加工していたそうです。今でも大きなピストンリングは加工していますが、現場にはチャックを外して面盤をつける機械は数台しかありません。どうしてかと言うと。今では、ターニング(立旋盤)が有るからです。
やっぱり円盤形状のものは基本的にターニングの方が楽ですし怖くないですからね。
ただし、正面旋盤の方が有利な点があります。切り屑のはけです!横型のマシニングでもそうですが立型に比べ切り屑のはけが断然いいので連続で加工できたり加工時に切り屑で傷をつけたりするリスクが軽減されます。
それぞれメリット・デメリットがあるってことです。

 

私が入社する前に外径約1000mm高さ900mmの異形状ケーシングを正面盤で加工していたそうです。(今ではターニングで加工)
加工者に「怖くなかったですか?」と聞いたら「うん、でもこれしかできないからね」と言われ苦笑いしてしまいました。
当時の職人さんたちはやはり今の世代の人たちよりいろんな経験を積んでいるなと感じました。

 

正面削りではないですが、面盤、振れ止めを用いた加工の様子です。

 

 


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